私たちは床材について杉フローリングを推奨しております。
日本で杉が一番植えられていることはご存知でしょうか?日本の山は杉でいっぱいです。
日本ではもともと建築物といえば木造で様々な木が使われてきましたが、戦後、復興等の理由で木材需要が急増し広葉樹からなる天然林の伐採跡地などを針葉樹中心の人工林に置き換える「拡大造林政策」を実施。伐採跡地への造林のみならず、里山スギやヒノキなど成長が早い針葉樹の人工林に置き換えられました。当時は、建築用材となるスギやヒノキの経済価値は高く、どこもかしこも杉やヒノキなどの針葉樹が植林されていきました。しかしその後外国産の木材輸入が自由化され安い外材がはいってくると間伐などに手間がかかりコストがかかる国産材は使われなくなっていきました。そうすると林業は衰退し、放置された人工林は、必要な間伐などの手入れが行われないために森としての健全性が失われ、荒廃してしまいました。森が荒廃すると動物たちが住めなくなり人里に食料をもとめて降りてきたリ、畑を荒したりしているニュースもあります。また土砂災害や花粉症の問題にもつながっております。日本の木を使わなくなったことで自分たちの首をしめているのです。この問題を乗り越えるべく、木材の需要を増やすための対策、荒廃した森林を再生させる様々な取り組みなどが、官民をあげて全国的に進められています。
その問題に対してパパズハウスでは杉のフローリングを推奨しております。
また、最近のフローリングは複合フローリングといって合板に突板が張られたものやシートが張られたものが増えております。コストが安く、傷がつきづらくメンテナンスが楽なものが増えておりますが、長く快適で過ごすために一番良いのは杉のフローリングではないかと考えております。
実際に杉のフローリングを使ってみると温かみがあることが感じられます。杉が空気をたくさん含み柔らかい素材であるため自分の体温が輻射熱として返ってくるのです。これは同じ無垢材でも広葉樹のカバ・ナラ・メープルにはないものです。逆にいうと傷が付きやすいというデメリットはあります。
しかし家にいる間に一番からだが触れているところは床です。この触れているところが快適かどうかというのは大事ではないでしょうか。
日本人の家でのくらしは靴を脱いで素足で過ごすことが多いと思います。冬場に合板のフローリングを素足で歩くととても冷たいのでスリッパが必需品ですが、無垢の杉であれば冷たさを感じにくいので快適に過ごせます。
どんなに優れた合板フローリングでも、そのうち傷はつきますし、汚れも付きます。傷がついたらその下地のベニヤがみえてしまいどんどん劣化していきます。最初が一番良くてどんどん減点されていくものです。
逆に日焼けをし、次第に深みを増していき、また歩くことで磨かれて味が出る杉材は使えば使うほど人々との暮らしの中で共に成長していく気がします。また傷はつくのですが無垢なのでその下も当然同じ材料です。そのため意外と気にならないものです。よく古いお寺の境内などの床を近づいてみると傷がついているのがわかりますがあまり気にならないと思います。逆にいい味がでてると感じませんか?もし古いお寺の床に合板の床材が使われてそれが傷ついているのが見えたら決して味にはならず興ざめしてしまいますよね。 そう考えると自然と杉のフローリングを進めてしまいます。もちろん自宅も杉のフローリングを快適に使用しております。